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企業情報
ご挨拶

創業者 代表取締役会長 CEO 代表取締役社長執行役員 COO
床次 隆志 床次 直之

Message from CEO 2023

激動の2022年が終わり、2023年が明けました。まさに「激動」という言葉がふさわしかった2022年は、「ロシアによるウクライナ侵攻」から始まり、「新型コロナ感染 6億人突破」、「原油高騰による世界的な物価上昇」や「FRB(米連邦準備制度)によるゼロ金利解除」など、世界の人々の生活を大きく揺さぶる事件の連続でした。一見、平和に見える日本から、私はこの世界の行く末を憂いながらも、「自分にできることは何か」を冷静に見つめ、あえて自らの役割に集中する一年にするべきと、年の初めに思いを新たにしているところでございます。

企業において事業戦略を担当するCEOという重責をになう私にとって、昨年は会社の進むべき道程を「出口から考える」ことの重要性を再認識させられた年でした。事業戦略の「出口」とは、すなわち「ビジョン」です。私たちがここ数年続けてきたことの先にある姿を、もっとも端的に表してくれる「言葉」です。そして私たちは、「RAN-TSP(Radio Access Network Technology Solution Provider) No.1」をその「言葉」に選びました。この「RAN-TSP No.1」というビジョンは、従前から私たちが取り組んできたDuoSIM-5G/etherExtractorなどの自社開発テスター製品に加えて、岩手県滝沢市に建設したTDC(Takizawa Development Center)/ T3C(Takizawa Telecom Test Center)で展開するテストサービス事業や5G通信インフラ機器開発など、移動体通信事業においてもっとも大きな投資が必要となる「Radio Access Network」において「No.1」の「Technology Solution Provider」を目指すという私たちの宣誓なのです。

私がCEOとなり、不肖実弟がCOOとなってから早三年余りが過ぎました。その間アルチザは、若い力が原動力となり、企業業績を向上して参りました。アルチザはその事業ドメインを、「Test Solution Provider」から「Technology Solution Provider」へと拡張するのを機に、既存ビジネスを成長させるだけでなく、新しいビジネスを開拓しながら、「RAN-TSP No.1」という新しいビジョンに向かって大きな飛躍を始めます。

株式会社アルチザネットワークス
創業者 代表取締役会長 CEO

Message from COO 2023

弊社2022年7月期も、無事業績達成をすることができました。これもひとえにお客様、協力会社様のおかげであること、改めまして厚く御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。

2023年は新ビジョン「RAN-TSP No.1」に向かうべく、以下のプロジェクトに取り組んで参ります。

1. 5G基地局テストシステム「DuoSIM-5G」の海外展開2020年より世界を襲ったCOVID-19により、海外市場に向けた販売は思うように展開することができませんでした。昨年より海外市場への販売立て直しを取締役会における最重要課題と位置づけ、開発リソースの増強に努めて参りましたが、今年はその結果が問われる年となります。また、5Gインフラ市場においては現在、O-RAN(Open Radio Access Network)技術による基地局技術のオープン化が始まっています。アルチザは昨年来、その推進団体となるO-RAN Allianceにおいて提案活動を行ってきましたが、引き続きその推進に積極的に貢献して参ります。また、当社主力製品DuoSIM-5G においては、今年以降予定されている下り・上りの高速化技術となる「DL-3CC/4CC」や「UL-256QAM」などの新機能への対応を行うだけでなく、多セル・多端末など、アルチザ製品ならではのアドバンテージを最大限活かした製品展開を積極的に進めて参ります。

2. vRAN向け製品の展開昨年秋、弊社はインテル®FPGA Agilex™を搭載したvRAN対応5G無線基地局に使用するFPGAボード(製品名:Griffin)の開発を行う旨をインテル社と共同で発表しました。移動体基地局メーカーは従前より、独自設計のプラットフォームとハードウェアを使用してきましたが、現在5Gの基地局の技術において「オープン化」と「仮想化」の流れが生まれつつあります。当該FPGAボードは、vRAN対応5G無線基地局のプラットフォームに使用される汎用サーバに搭載されるものです。当社は創業以来「通信インフラのテストソリューションプロバイダ」として活動してきましたが、ここ数年通信機器メーカーの配下で5Gインフラ機器の開発業務も進めて参りました。当製品は、アルチザの新ビジョン「RAN-TSP No.1」のもとでの最初の自社開発製品として、当社が蓄積してきたハイエンド通信機器開発能力を余すところなく投入したフラッグシップ製品となるものです。

3. ベトナム開発拠点の設立アルチザは一昨年より調査・準備をしてきました、ベトナム・ダナンでのソフトウェア開発拠点の設立を進めて参ります。今年春頃の設立を目指し、開設時十名程度のエンジニアでスタートし、順次増員してゆく計画です。当該拠点においては、当社製品の海外展開で必要となるソフトウェアのローカライゼーションを担当する予定です。海外拠点といえどもアルチザ独自の企業文化の共有、マネジメントシステムの移植などを確実に行い、慎重な運営を行って参ります。

4. Beyond 5Gおよび6Gに向けた研究開発5Gの技術も4G LTE同様、端末・基地局に対して新しい機能が継続的に追加されています。さらにもう数年で次世代技術となる6Gの技術開発もスタートすることでしょう。アルチザのような技術開発集団にとってもっとも負荷が高まるときは、既存の機能追加を行いながら次世代の技術開発を行うフェーズです。アルチザはこれに対応するため、人材面と組織面で準備をすでに始めています。人材面においては産学連携により、近年移動体通信分野において不足気味の無線通信エンジニアの育成に力を入れて参ります。また6Gに特化した研究開発チームの発足も準備しています。

5. SDGsへの取り組み強化アルチザでは従前よりSDGsに対して積極的な取り組みを行って参りました(https://www.artiza.co.jp/30th/SDGs.html)。この分野における新しい取り組みといたしましては、岩手県滝沢市に建設したTDCとT3Cの両建物の屋根全面にソーラーパネルの設置を決裁し、昨年よりその工事を開始、今年4月には工事が完了、稼働開始の予定です。この工事により、年間予想発電電気量96,377KWhを発電し、年間約52.2トンのCO2削減を実現する予定です。また、当該設備による発電は自社設備での使用を主目的としますが、余剰分については東北電力への売電を行う予定です。

以上の取り組みにより、アルチザネットワークスはさらなる成長を目指して参りますので、みなさま是非ご期待ください。

株式会社アルチザネットワークス
代表取締役社長執行役員 COO